フランスのワイナリーを旅したことのある方なら、ワイナリーにこのマークをごらんになったことはございませんでしょうか?このマークこそフランス観光業界のおもてなしの印。
こちらのマークこそ2009年から始まった「Vignoble &Découvertes」ヴィニョーブル&デクベートまたの名をおもてなしワイナリー(私が命名)お墨付きのワイナリー。
3年ごとに観光大臣と農務大臣の見直しが行われ、ワインツーリズム上級委員会(ポール・デュブルレ会長)の推薦が必要。ここを訪れていただきたい旅人の対象はワインや食グルメに敏感な消費者、必ずしもワイン愛好者であるとは限らず、ハイクオリティな生活芸術の全体を紹介する。宿泊、文化的アトラクション、レジャー、レストラン、イベントなどに認定されます。つまりフランス版おもてなしワイナリーなのです。(繰り返しになりますが、このマークはワイナリーとも限らず、シャンブルドットやレストランなどにも与えられます。おもてなし精神の有無が評価の基準なのです。)
この認定を得るワイナリーはおもてなし精神がちゃんとしていて、旅人へのサービスが充実しているというあかし。よって、このマークはワインそのものの品質やAOCとかとは全く違うものですが、おもてなしをしているからって、本業であるワイン造りがおろそかになることはありません。おもてなし精神もあり、コンクールでも優勝するような品質のワインを作っているところだってもちろんいっぱいあることもお忘れなく!
この認定制度の旗揚げをしたのは、さすがのフランスあの、インターコンチネンタルやソフィテルホテルで有名なアコーグループの創設者の一人である、ポール・デュブリュレさん。彼は最後は政界に進出していまは引退なさったのですが、引退前のおきみやげのごとくこの制度をつくりました。彼自身も実はリュベロンにワイナリーのシャトーを持っており、もちろんこの「Vignoble &Découvertes」認定になっています。(このワイナリーはアラン・グライヨとジャンポール・オベールという有名醸造家のワインなのよ。おさえてるところはおさえてるってことね)
観光省が現在キモ入りで推進しているOENOTOURISMEことワインツーリズムの模範推進ワイナリーということでプロバンスでは車で廻ることのできる「プロバンスワイン街道」もすでにちゃんと標識があったりなかなかこのあたりは、ボルドー・ブルゴーニュに負けじとワイナリーめぐりの環境が充実しています。
こちらのサイトでは自分の廻るワイナリー計画がたてられるという優れもの。
自転車でもまわれるコースもあったり至れり尽くせりなのですよ。実は。。
ワイナリーやシャトー巡りっていうとすぐにボルドー・ブルゴーニュを思い浮かべますが、ボルドーやブルゴーニュとは全然違います!
例えばボルドーの有名シャトーや、ブルゴーニュの農家などは、どちらかというと有名どころはプロや業者向きのワイナリーが多いように見受けられますが、(だってラフィットなんかお庭ぐらいしか入れないし、マルゴーだって一般じゃ入れないでしょ。。)もちろんエノローグやオーナーとの商談は違うけど、このあたりはおもてなし精神発揮で、「いっぱい飲んでっとく?」なワイナリーがおおいのも事実です。
特にペイデックス(エックス周辺)のプロバンスと南リュベロンのワイナリーは「テースティングしたいのですが」と予約もなく入っていっても「どうぞ〜」と普通に(有料のところが多いのですが、もちろんこれもエクサンプロバンスの観光局でパス7.5€のパスを買っておくと無期限でこの地方のワイナリーのテースティングができるという優れもの)
元ワイン屋が言いますど、プロバンスワイナリーめぐりはボルドーやブルゴーニュのそれとは大きく違いますからね。。。来てみて飲んで!って感じ。とりあえず、来てください!来たら分かる!的なおもてなしワイナリー印のご紹介でした!ただただですね。フランスも日本と同じくでも飲んだら乗るな、乗るなら飲むな。ですからね。それだけはよろしくお願いいたしますね。
こちらもおもてなしワイナリーシャトー・グラン・カラモン