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ブランド業界とコロナ

インスタはもう古い、ブランド品はTiktok

先日、ながらで、Paris Luxuray Summit というラグジュアリー業界のオンラインセミナーを聞いてたのですが、びっくりしたことがひとつ。あの高級ブランドのKENZOやGucci が、もう今や雑誌やInstagramの広告を減らし、Tiktok中心で若者にアピールしてると言ってて、とてもびっくりしました。そういえば2020年からはファッションショーも急遽オンラインの時代。パリコレも全部事前撮りのショー。たとえ来年オフラインが復活されても、配信はもうスタンダードになるでしょう。特にパリでは、高級ブランドは一昨年からの黄色いベストのデモでは店舗破壊の標的にもされ、今年の3月からは「ノンエッセンシャル」扱い。さぞかし、大変だったのになんかこのセミナーを聞いてるとかなり皆さん考えが柔軟で元気な高級ブランド業界について、興味が湧き調べてみました。

さて今回はMazarsが11月に発表したポストコロナのレポートをご紹介いたします。さて聞き慣れないMazarsなのですが、モネの教会絵画で有名なルーアンが発祥の国際的な監査・税務・コンサルティング会社です。現在世界90カ国に支店を持ち活動をしているというフランス企業。アングロサクソン系の国際ファームがBig4なら、このフランスの会社は5番目とよばれているそうです。(知らなかった)。。

適応を余儀なくされるラグジュアリー部門

ラグジュアリービジネスは実はどの業界よりも時代の変化に敏感で、オンライン化も早く、デパートやかっこいい路面店だけが彼らの顧客接点ではないということを認識せなばなりません。

オンライン販売だけでも2010年43億ユーロ、2019年には333億ユーロの規模だとか。言うまでもなくダントツ中国が牽引市場で、ブランド品中古市場でさえ、過去5年の平均成長率が12%という順調な伸び。現在300億ユーロ市場という規模になってきています。

新しい上顧客様たち


上顧客のプロフィールはとりあえず、何人でもあれ若い!ということ。時代の変化に敏感な人たち相手の商売ですからね。主に中華系や中国人の数百万人の富裕層といっていいでしょう。彼らはマーケティング的に3つのグループに分類できます。

①中国などで見られるHENRYs(High-Earners-Not-Rich-Yet)
②ミレニアルズ(Millennials) 1980-2000年生まれ
③ジェネレーションZ(Generation Z)2000年以降生まれ

年齢層の違いもあるのですが、実はこの分類で、ブランドとの顧客関係が違うようです。さすがCRMの神様のブランドたち。。。

エクスペリアンスとパートナーシップ

とくにラグジュアリー部門で大事なことは購買経験と「顧客アフターサビス」ということ。なるほど、消費じゃないんです。体験なんですね!!

ともかく売りっぱなしではなく、大きな透明性、循環性、持続可能性を確保するためには、顧客との良好関係が不可欠となっています。

たとえば、材料の透明性やリサイクルまでを持続可能な消費プログラムをすすめる超ホワイトアパレルメーカー、アイリーン・フィッシャーなどが有名。最初から最後までいい体験が続くことで顧客といい関係になっていくのです。

主要ブランドが集まってファッション協定

持続可能が注目される中、世界中のファッションのブランドが参加した「ファッション協定」の活動も付け加えないといけません。フランソワ=アンリ・ピノー(GUCCIの総裁。サルマ・ハエックの旦那よ!)が中心となり結成された企業協定で、参加企業は、期限内に製造中の環境への影響を減らすためだけでなく、流通改善、気候変動、生物多様性、および海洋に関するガイドラインを「ファッション協定」という名のもと署名をしたとか。マクロン大統領のお墨付きでビアリッツサミットの機会に始まったとも。2019年なのでまだまだホヤホヤです。

下がそのリスト。錚々たるメンバー。デパート、高級モールまるごとですね。

ファッション協定参加企業リスト
https://thefashionpact.org/ 

アディダス、エーグル、バリー、バーバリー、カーフール、シャネル、セリオ、デカトロン、ディーゼル、Fung Group, Gant, ギャラリー・ラファイエット、GAP、ジオックス、H&M、エルメス、カール・ラガーフェルド、ケリング、キアビ、マン後、モンクレー、モノプリ、ナイキ、ノードストローム、ポールジョー、プラダ、ラルフローレン、ステラ・マッカートニー、フェラガモ、、、とすごい。

FASHION PACT 2019 from shay on Vimeo.

しかし、、、よく見るとあのラグジュアリー最大手LVMHと日本が誇るアパレルUNIQLOが入ってないのもどうなのかしらー。。お誘いあったでしょうにwピノーさんと仲悪いのか?ま、LVMHとはライバルで仲が悪いでしょうけど、UNIQLOはなんでなのかしら?日本銀行が大株主なのになんで?わからない大人の事情があるのでしょう。。。


あとは偽造品の取締や産業のデジタル化もスピードを増してきたようです。

キーは中古市場

Covidの影響でもちろん詳しい数字はまだ出てないのですが、中国以外の購買力がかなり落ちてきておりこれからは中古市場であると。ええ?!ヤフオクか!(そういえば、メルカリ、Vintedなど本当に中古品も売りやすくなりましたもの。

結局、血液の循環と同じで、新品を買い短時間買いそのまま売る。すると安価で買った人もそのブランドに愛着を持つ。そして新品を買った人はそのお金をつぎ足しまた新品を買う。。ということで循環が良くなりますものね。結果的に経済が回っていくんですね!!!(気軽に売れるということは結果的に企業の儲けになるのですね)

持続可能と中古品市場は相性がいいのかもしれません。

アメリカ、ヨーロッパの回復を待ち、今後の動きを見ていきたいところです。

レポートのまとめとして、、顧客の持続可能なライフスタイル欲求を理解しているラグジュアリー企業こそが、成長性を持つ企業であると締めくくっています。

捨てるファストファッションから脱却せよというメッセージでしょう。

ちなみにこのレポートは、アリアンイーコンソーシアムとのパートナーシップにより発表されたもので、ラグジュアリー部門のビジネスモデルの変化、またブライトリング、コルベール委員会、ケリング、ヴァシュロン・コンスタンタンなどのラグジュアリー分野専門家によるレポート分析、レビューに基づいています。とのこと。ソースはどうぞ下のリンクで。

個人的に、とりあえず、企業の営業利益追求と持続可能とかエコロとか相反するものだと思ってたけど、流通の回し方によっては消費者に罪悪感を持たせずに最新ファッションを楽しむことも可能なのですね。。。。。リサイクルという名の罪滅ぼしをあとでしていれば・・・w

ただ先日、一本のジーンズを作るのに何リットルの水を使うのか。。みたいなドキュメンタリー見て、ファストファッションは続かんなぁと思いましたわ。

もちろん。ファッションでさえトレーサビリティや持続可能への関心が高いのですから、食品飲料となれば自分の体をつくるのですからもっと材料に関しての関心は高まるでしょう。無責任なイメージだけの時代は終わりました。今後はこのような動きを参考にしながら飲食も動いていかなければいけないでしょう。

参考URL

https://www.mazars.fr/Accueil/Insights/Publications/Etudes/Transformer-le-modele-economique-secteur-du-luxe

https://comarketing-news.fr/le-monde-du-luxe-est-en-pleine-mutation/
https://fr.wikipedia.org/wiki/Mazars
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakamegumi/20131211-00030548/

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