お祭りは荒らされているだけ…
マクロンの来日、インバウンド盛況、円安ってなんかお祭りな感じが良いんですが、、お祭りのうちはいいですが、このお祭りで。ただ安売りされているだけだと思いませんか?
実際、あれだけの職人が繋いできた帯をこの値段で・・・涙が出ます。
円安の波に乗って、インバウンドは盛況。。。でもそれって「価値」が認められたからではなく、単に「価格」が下がったからとりあえず買っておこう、、みたいな感じで、乱暴に扱われてないかが心配なんですよね。それはみなさんが懸念なさってることでしょう?
でも買い手からしてみれば安くで高品質なら願ったりかなったりなんですけどね。そうやって売って、彼らに乱暴に扱われる商品を送り出す時の気持ちって本当にさみしい気がします。。。
さてフランスで日本酒や工芸品、高付加価値な食品の扱いをいろいろとご相談を受けることが多いのですが、私が最も耳にし、そして最も「ハイエンドビジネスにおいて無意味」と感じる言葉があります。
それが「職人気質」という言葉なんですよ。。。ええええ!!!!あんた!それって職人さんに喧嘩売ってるでしょ!っていわれそうですが。。
誤解しないでほしいのですが。日本独自の細やかな精神性や、ひたむきに技術を磨く職人シップそのものは、この上なく尊いものです。それこそがブランドの揺るぎない土台になるのは間違いないです。個人的に職人への大いなる尊敬は揺るぎないです。
ただ、ビジネス――特にフランスという「理屈と階級」が支配する国において、その言葉を戦略の柱に据えるのは、どうなん?と思うわけですよ。そのままでいいんです。でも戦略を考えませんか?
なぜ日本の銘品は、フランスで真の「ラグジュアリー仲間」に成りにくいのか。その理由を3つ考えてみたのでこちらでご説明したいと思います。
「高品質」は最低条件。それで?
売りたい方は「誠実な職人がこれだけ手間暇かけて作った、高品質なものです」と訴えるけれど、フランスのプロフェッショナルからすれば「質が良いのは当たり前。それで、この商品を持つことで私のステータス(権威)はどう変わるのか?」という問いが先に立つのよね。
最終お客様が、権威の有る人であれ権威のない人であれ、現実はいつだって泥臭いものでしてですね。。。。品質を語る前に、「なぜこれが貴方の人生に必要なのか」という論理的価値、そして何よりその背景にある第三者の権威を提示することがとても大事ってことです。もっというと、「誰々という有名シェフのお気に入り」とかそんなんでもいい。なんでも良いんです。生まれながらの血統じゃなくてもいいの。作られたものでもいいの。そういうのをちゃんと用意してください。新しい商品は相対的な評価からしかわからないですから。スペックなんていりませんよ。
「察してほしい」という甘えは、自信のなさの表れ
「真心」を込めて作れば、言葉にせずとも相手に伝わる……なんていうのは、この国では通じません。フランスは「言わなければ存在しない」とされる言語文化の国ですからね。それはもう重々承知だと思います。議論大好き。じゃ、前日のスペック要らないっていうのと矛盾するっていわれそうですが、、、「言わなくてもわかるはず」「はしたない」という態度は、とても美しいですが、こちらでは「説明責任の放棄」あるいは「自信のなさ」と受け取られます。オドオドと視線を外して面接を受けるのと同じです。職人さんは尊いのです。私は全面的に職人を応援します。でも職人の無口さを理解しないマーケットに売るためには恥ずかしながら饒舌にならないとだめなんです。本当にこれは恥ずかしい事かもしれません。
日本のブランドがフランス市場で高単価を維持できないのは、その価値を言語化し、定義し、相手を跪かせるプロセスを「真心」という曖昧な言葉で端折っているからなのです。とりあえず言語化、そして相対的評価を楽しむような知識をつけてくる眼の前の顧客をどう動かせるか。それが重要です。一般にストーリテリングといわれますが、それは本当に第三者からしかわからないことも多いのです。ですから私たちのような第三者の意見を是非とも聞いていただきたくも思います。
情緒や思い込みで売らず「オレの権威」をつくるのです。
フランス人が高額なワインや食材に金を払うのは、なぜでしょうか?単純ですそこに「権威」を感じるからですよ。そんなことない!俺は権威なんて大嫌い!っていう人もいます。私も嫌いです。権威に向かって戦ってこその人生です。ただ、権威に迎合しないでほしい。権威の中で溺れることは本当にカッコ悪い。ただ、権威という言葉の中に知性もでしょう。歴史、テロワール、哲学、そして作り手の揺るぎない「エゴ」です。「エゴ」ってのは哲学用語かもしれないけど、、彼らのエゴって、、エゴとは、「貴方に合わせない」という覚悟のことですね。市民プールで泳いでても感じますよ。マジで絶対自分のペース変えませんからね。 あの強固な自分軸。。 笑・・しかし「エゴ」と「傲慢」は違うのです。エゴから権威へ、「我々の世界へどうぞ」的な門を開くこの感じ。この品質を知ってるあなただけがわかるこの世界へ。この塩梅が問題なのかなとも思います。
といろいろ書いてみましたが、まだまだのブランドを探求中なので反論も有ると思います。反論がありましたらどうぞメールお待ちしております。
