映画全てが、どっきりカメラで成り立つことを教えてくれる。サシャ・バロン・コーエンもうやりすぎ。
ざっくりゆうとカザフスタン共和国のテレビリポーターに変装したボラットこと、サシャ・バロン・コーエンが、アメリカの社会をリポートするので皆さんテレビに出てくださいませんか?とアメリカの一般人にインタビューしにいき、(普通の人とはいえ、整形美容の先生だったり、援交で有名なブロガーだったり、中絶をやめさせるクリニックの牧師だったり、副大統領の集会だったりかなり際どいところに現れる。。。)相槌を打って、相手の本音を聞き出すのが延々続くというなんともいえないんだけど、それが面白い。。
つまりお話があるようなドキュメンタリーと言うか。ドキュメンタリーに準じてお話が進んでいくと言うか、お話を作るためにドキュメンタリー的なびっくりカメラ映像を撮っていると言うか。電波少年とか探偵ナイトスクープ的なノリなのです。
今回のテーマは毎度のことながら男女差別、ユダヤ人、中絶問題、選挙、民主主義、そしてCovidと言う2020年感満載の超旬な映画と言えるでしょう。
私が一番許せなかったのは南部のデビュタントの バルでその辺のおっさんが500ドルでいいねみたいなこと言ってたところ。。中絶も全部腹立つけど、ここだけしっかり娘が怒ってたのがよかった。ネットで読んだんですけどもやっぱりあのバルも参加者に一人いくらかお金を払ったらしくそしてその前に、ポップカルチャー調査のようなテストをしボラットを知らない人に限って入場を許したそうです。
かなり手の入れこんだドッキリでしたがやはりNY元市長のルディ・ジュリアーニの女好きもすごいなと思いました。さわるさわる。
多少の演出はあったとせよ一般庶民が本当に無垢な心で差別発言をポンポンしている姿をよく撮ったなぁと思います。でもああゆう一般庶民のたわいのない差別って昔は家で隠れて言ってただろうけど、だんだんネットででてきたり、また、もう外で喋ったり。。なんか不穏な時代になったわよね。でも居酒屋とかでは普通に聞きますよね。。。ああゆう仲間内ヘイト。。
それで、表現の自由、ライシテ。。ああ、私にとっては永遠のテーマだわ。。(おいておいて)
彼にとってもうユダヤ人よりももっと選挙や共和党、やフェイクニュースの方に興味が移ったんだなあということがわかります。彼は自らのアイデンティティであるユダヤとは仲直りしたのでしょうか。わからないけど。
予備知識がないとわからない系かもしれないけど、とりあえずこの国でマイノリティで生きてる私としては涙出るほどおもしろかった。
しかし今回感心したのは、彼の堀の深いアラブ顔は本当に得ですね。金髪カツラをかぶったりカラコンを入れるだけで結構人種もいろいろ入れ替えられる土台なのでサシャ・バロン・コーエンの変装もなかなか楽しめました。
ただ、映画では適当な準備をしてましたが、あれは編集してるとおもったのが、トランプのお面をかぶってペンスの共和党集会に乱入した時はかなりプロのメイクさんの変装でびっくりしました。。。。。
最盛期の風雲たけし城の政治版みたいなお笑い映画でした。本気で笑えます。一週間ぐらい前、、実はこのマスクパンツのサシャ・バロン・コーエンが地下鉄の広告でドバーッと出たときは普通にびっくりしたわ。。しかしこの広告をアマゾンもすごいプッシュしてくるって。。。どういうこと?笑
エスクワイア:
https://www.esquire.com/uk/culture/film/a34232962/borat-2-trailer-amazon-release-date/