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パラサイトと万引き家族

今年のカンヌ映画祭作品賞の韓国作品『パラサイト』を鑑賞しました。貧困家庭のメンバーがひとりずつリッチな家庭の家庭教師、運転手、家政婦として入っていき、そこからのドキドキ・ハラハラ。

よくある貧乏家庭が心が綺麗で。。ということもなく、ただみな仲が良い。そしてずる賢い。そのずる賢さも嫌なずる賢さではなく観客の共感を誘う。そして出てくる北朝鮮との緊張が市民生活にも及んでいることをはっとさせられるシーンからコメディがブラック、スプリッターへ。この舞台設定が地下室であり下から登ってくる地下人たちがまた怖さを掻き立てる。あの「US」の地下室にも通じる。

万引き家族の収入源が、万引きでとおばあちゃんなくなっても年金で食ってるのであればこちらのずる賢さはもっと上。なりすまし、偽卒業証書もさっさと作っちゃう。いまの法務大臣の奥さんみたいに?そして血のシーンもあり映画的に面白さが数倍。

万引き家族と大きな差はこの映画には殺人事件があっさりおこること。映画的なおもしろさが万引き家族の何倍かになるわけね。急に万引き家族にKILLBILLみたいなシーンが入ってくるんだもの。こっちのほうがおもしろいとおもうよね。

そしてこれはもう絶対的な日韓の描写の違いは、貧乏家族の男の子が日本は「万引き稼業から手を引いて更生する」に対し、韓国は「おれもいつか金持ちになってやる」この差。どうなんでしょう。どっちが良いとは言わない。どっちも今とてもあがいてる。

2つの似て非なる国の脂ののりまくった監督が選んだのが格差問題。その昔はあのケン・ローチのダニエル・ブレイクもあった。あれは救えなかったよね。あれがカンヌとってたから、ああゆう救えない系もありなのかなぁ。ケン・ローチはいつも救いがなくて、鬱になりますけどね。。この東アジアの監督の違う終わり方。考えさせられます

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